長浜曳山まつりのご案内

平成17年4月14日(木)〜4月16日(土)

 湖北の春の訪れを告げる長浜曳山まつりが4月14日、15日、16日に華やかに行われます。今年は桜の開花が遅れそうで、祭見物と花見の両手に花とはいかないかもしれませんが、重要無形民俗文化財の曳山まつり見物に是非お出掛け下さい。
 長浜八幡宮の祭礼は、羽柴秀吉が源義家の後三年の合戦の凱旋の様子をあらわした「太刀渡り」を町年寄に行わせたのが始まりで、その後秀吉が男子誕生の祝いに町人へ砂金を贈り、これを原資に町人達が曳山を造営して八幡宮の祭礼に曳いたのが「長浜曳山まつり」の始まりと伝えられています。
 更に江戸時代に入ると、曳山の舞台で子供歌舞伎が演じられるようになり、山は漆や金銀の彫刻などの装飾が施され、外国製の織物などが緞帳として用いられるような豪華な山車に発展してきました。
 祭の本番前には9日から12日の夜、各山の若衆が役者の健康や、まつりの無事を祈って練り歩く「裸参り」が行われ、13日には各山組で本衣装での子ども歌舞伎を初披露する「十三日番」、子ども歌舞伎の奉納順を決める「くじ取り式」や長浜八幡宮から御旅所まで御輿を繰り出す「御輿渡御」などが行われてお祭りムードを盛り上げていきます。
 本番の初日14日は午前中歌舞伎公演をして、午後4台の曳山を長浜八幡宮まで曳いていく「登り山」と夜7時に長浜八幡宮を出発して町内まで練り歩く子ども役者の行列「タ渡り」の行事が行われます。
 15日は朝9時前に鎧姿の子ども武者が行列して長浜八幡宮へ向かう「太刀渡り」があり、午前と午後に亘って長浜八幡宮境内と御旅所前とで子ども歌舞伎が演じられます。
 夜9時頃になると御輿が御旅所から長浜八幡宮へ還される「御輿還御」が行われて祭のクライマックスに達し、提灯の灯が揺れる山車の厳かで華やかな勢揃いの後、長刀山(なぎなたやま)を先頭に各山が夜更けの町を各山組へ戻る「戻り山」と続きます。
 最後の16日は終日、市内各所の路上に曳山を出して、子ども歌舞伎を公演して祭が終わります。
 曳山まつりの山は13基ありますが、長刀山を除いて12山の内、四つの山が順番に出番山として出されます。今年は「春日山」(かすがざん)、「青海山」(せいかいざん)、「月宮殿」(げっきゅうでん)、「諌鼓山」(かんこざん)の出番でこれに「長刀山」(なぎなたやま)が出ます。
 子ども歌舞伎の外題は次の通りです。
 春日山:義経千本桜・道行きの場 平家滅亡の時死んだはずの平知盛、維盛、教経が平家再興をはかるという伝奇的な後日物語に義経伝説を絡ませた作品
 青海山:御所桜堀河夜討・弁慶上使
 「平家物語」「義経記]にある土佐坊昌俊のことを中心に弁慶、静らに関する伝説を加えて脚色した作品
 月宮山:信州川中島合戦・輝虎配膳の場
 甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信による戦いの史実を背景に、山本勘助などの伝説を加えた作品
 諌鼓山:妹背山婦女庭訓、三笠山御殿の場
 藤原鎌足の蘇我入鹿討伐に大和地方の古伝説を織り込んだ作品
柴田清廣記
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