長浜支部「第15回歩こう会」

旧東海道五十三次の「宿場町石部」と「湖南三山」を巡る

平成19年10月22日(月) 参加者 25名


 ( 顔の部分にマウスポインタを当てると名前が出ます 敬称略)
国宝常楽寺にて記念写真
常楽寺で住職の説明を受ける

 今回も、電車&ウォークとする。 好天に恵まれ、絶好のウォーク日和となる。
 草津線石部駅に9時15分集合。事務処理と会長挨拶、準備体操の後、ウォーク開始。
 今でも、格子戸の古い民家が、あちこちに当時の面影を色濃く残している旧東海道の町並みを散策しながら、石部本陣跡に到着。
 石部宿は、安藤広重の浮世絵「東海道五十三次」のひとつに残っているように、全盛期は216軒の商家、62軒の旅籠がならび、江戸から数えて五十一番目の宿場、京を出発して1日目の宿として、ちょうど良い距離にあり、大いに栄えた宿場町であった。
 宿場町のほど近くに、全国から参拝者を集める厄除け、安産、交通安全の守護神「吉御子(よしみこ)神社」を尋ねる。
 この神社は、崇徳天皇時代の創建と言われ、本殿は、江戸末期、京都の上加茂神社の旧本殿を移築したものである。本日のウォークの無事を祈願する。
 3kmほどの本格的ウォークで、湖南三山の一つ、国宝「常楽寺」に到着。奈良時代中期に、良弁僧正が元明天皇勅命により建立したと伝えられている。
 本堂と三重塔は国宝に指定されており、ともに室町時代の初期に再建されたもの。住職の説明を受け、重要文化財に指定されている仏像を拝観。三重塔のみごとな建築美を堪能する。
 正午近くになり、「腹へったぞ」の声もあり、足早に次の目的地「じゅらくの里」へ。風光明媚な丘陵につくられた、せせらぎ水路、人工池、パターゴルフなどもある健康・福祉ゾーン。ここで自由にお弁当時間。
 食事後、数分で湖南三山の二つ目、国宝「長寿寺」、白山神社に到着。
 この寺院の名物案内人、法話のできるガイドとして、住職の奥方のユーモアを交えた名調子の説明、法話を受け、おもわず某氏が”握手を”と要求する場面も。
 長寿寺は常楽寺の西寺に対して、東寺と呼ばれ、奈良時代後期、聖武天皇の勅願により良弁僧正が創建した。国宝の本堂は鎌倉時代初期のもの。ここにも三重塔がそびえ建っていたが、信長によって安土城山中のハ見寺(信長の菩提寺)に移築され、現在はその礎石のみが残されている。
 紫香楽宮造営計画の時、奈良の東大寺大仏に相当する大仏建立計画があり、その十分の一模型といわれる阿弥陀如来座像も安置されている。寺域および、となりの白山神社境内には紅葉の木が多く、来月後半には、色づいた紅葉が楽しめると感じられた。
 湖南三山は、湖東三山に対し、最近注目を集めている湖南市にある天台宗の古刹である。
 他の一つは、この場所からはかなり離れた岩根山の麓にある元明天皇時代に創設され、最澄によって中興された国宝「善水寺」である。
 この後、道路に飾られた珍しい「勧請縄吊り」と称する集落の結界に、五穀豊穣、疫気祓いなどを願う、しめ縄を見る。
 さらに、昔ながらの歴史ある石の鳥居と石の太鼓橋のある「上葦穂(かみかしほ)神社」、最初に訪れた「吉御子神社」と対の関係にある「吉姫神社」を参拝。
 この神社の注目は、本殿のそばにある南北朝時代の作といわれる木造の狛犬。
 なんともかわいい。ウォークの無事を感謝し、今回の注目スポットの行程を終了した。
 最後に、駅近くで有志による懇親、反省会でのどを潤おし、電車で帰途に着いた。(18:12長浜着)

 今回の参加者は、次の25名でした。
  足立英治、石路正一、磯田 智、岩根信次、大西義夫、大村元孝、外海金太郎、梶 道信、金澤淳三
  北村忠衛、北村柾美、木下勝康、小林一好、小林 守、富岡秀雄、中島 清、西沢芳朗、西島藤夫
  野呂忠章、橋本健、広瀬洋造、武藤 實、森川栄壽、安野孝美、世森幹治
                                   (磯田 智 記)
国宝長寿寺入口 勧請縄吊りを見る
吉姫神社 懇親、反省会風景


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