田中一英さんアトリエ訪問記
九州支部 桑村さん、久富さんが訪問
平成24年7月9日
第92回佐賀美術協会展 山口孝行賞 大通寺山門 F100(130×162cm)
梅雨の晴れ間7月9日、佐賀市諸富町の田中一英先輩のアトリエを、佐賀市在住のOB2人久富良司さんと桑村倬正で訪問しました。
自宅庭に設置した10数畳のプレハブ建築がアトリエです。ちょうど30度を超す暑い日でしたので、窓は開放、扇風機はあるものの上半身裸で、100号(130cm×162cm)の大作に取り組んでいるところでした。
「体力勝負ですよ」といいながら、絵具とパテを使って格闘している姿は、現在81歳とも思えない生き生きとした顔つき、動作で驚き入りました。
田中さんは、在職中も油絵を趣味とされ、定年後、佐賀に帰省、本格的に絵に取り組み始めました。
全国組織の「東光会」の全国展に、毎年のように入選、その後、会友となり、平成22年には、みごと会員に推挙されました。
毎年の上野の東京都美術館での東光展、佐賀県立美術館での緑光展(61回)、佐賀美術協会展(95回)などに、大作を出展、活躍されています。
これまでに描かれた沢山の作品の現物また写真を拝見しましたが、漁師さんや看護師さんなどの働く人の姿、山、川、花などの自然、また、それらの季節の移り変わりなど、さまざまなモチーフを色彩豊かに表現され、その力強さと感性に感動したところです。
多くの絵の一枚に「大通寺山門」という題名の絵があり、佐賀美術協会展で山口孝行賞を受賞された由、3人には思い出の「長浜」が、しばし話題になったことでした。
田中さんのお父上は教育者として、佐賀の学校の校長を勤める一方、20歳代から佐賀美術協会の会員として活躍されるなど、佐賀の美術文化の発展に寄与され、95歳の天寿を全うされた方です。お父上の立派な自画像もアトリエに飾っておりました。
田中さんは現在、気力、体力も充実しており、まだまだこれから先、素晴らしい作品を創作して、われわれを楽しませていただけるものと確信して、アトリエをあとにした次第です。
(桑村倬正 記)
アトリエで製作中の田中さん1
アトリエで製作中の田中さん2
アトリエで田中さんと桑村さん
アトリエで田中さんと久富さん
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