第35回全展フォーカス作家選抜展

奥 宗治さんが3年連続出展

平成22年6月17〜22日 於、東京銀座・松坂屋別館5階カトレヤ・サロン

奥さんの作品「拓かれる里山」

 奥 宗治さんが、東京銀座・松坂屋別館5階のカトレヤサロンで開催されている「第35回全日本美術協会フォーカス作家選抜展」に、今年も出展されました。3年連続の出展になります。

 この選抜展は、全日本美術協会が主催する展覧会に出展された作品の中から100名選ばれて展示される権威あるもの。それだけに、出展されている作品は、それぞれ力のこもった素晴らしい作品ばかり。

 奥さんの作品は「拓かれる里山」。自宅近くの里山が、宅地造成されていく姿を、遠景に雑木林・近景に木造住宅群、手前に調整池を配した作品。
 どちらかというと、絵の題材になりにくい風景を、落ち着いた色彩と筆致で淡々と描いたもの。この手の作品は、往々にして声高に自然破壊を糾弾するタイプのものが多くなりがちですが、奥さんの作品はそうではなく、雑木林を遠景に配して、ジッと見ていると、崩されゆく自然を惜しむ作者の心が見る人に伝わってくるタイプ。大人の絵だと感じました。

 奥さんのお話では、全日本美術協会の会員・会友同士で、懇談会などの交友もあり、気持のよい人が多いとのこと。このフォーカス選抜展だけではなく、「千葉会員展」・関東地区の会員中心の「彩曜展」、作品の大きさを限った展覧会など、多くの展覧会が開催され、奥さんもこれらにも出展されているとのことでした。
                       (下瀬英樹 記)
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