第37回全展フォーカス作家選抜展
奥 宗治さんが出展
平成24年6月6〜11日 於、東京・上野グリーンクラブ
第37回 全展フォーカス作家選抜展を終わって
去る6月6日〜11日、上野グリーンクラブにて第37回全展フォーカス作家選抜展が開催されました。
フォーカス作家展は、全日本美術協会に所属する作家のうち、昨年の公募展(全展)において、優れた作品と認定された約100人の作家による作品展で、北は北海道から南は沖縄まで各支部・本部から出品されます。
サイズは8〜15号と観賞しやすく、また、絵を描く者にとっては優れた作品から技法を学び、自分の制作のヒントを得る絶好の機会となっています。
例年、銀座の松坂屋別館のサロンで開催されていたものですが、近く大規模なリニューアルが予定されているため利用できず、上記会場に変更されました。
上野グリーンクラブは、何時もは盆栽展等が催されているようですが、広いホールと高い天井は絵画展にも適しています。
私の作品は、「爽秋」と題してF15号の油彩画です。
何年か前、三菱樹脂OB会作品展で、「小春日の丘」と題してF30号の風景画を出品したことがありますが、それと同じモチーフを使って、季節を冬から秋へと変え、時刻を昼時から夕刻前に変えて制作しました。
拙宅(千葉県印西市小林浅間)から歩いて5分、丘の上の小集落の北端にある普通の、しかし異国情緒豊かな設計の一般住宅です。
数年前、丘の下の鉄筋アパート(三菱化学の社宅)を撤去したところ、忽然と現れたこの風景が私のお気に入りなのです。
穏やかな冬の陽ざしに包まれた姿に家族の暖かい語らいを想い、また、あるいは、凛とした空気の中に次第に色づく斜光を逆光にして浮かび上がる瀟洒な住居に、どこかヨーロッパの田舎の情景を連想しては独り悦に入る、そんな犬を連れた老人が居たらそれは私です。
オープンしてみれば奨励賞を頂き、全日本美術新聞紙上にカラーで紹介されることになりました。
新聞が送られてくるのを楽しみにしています。
(奥 宗治 記)
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